鎌倉訪問記

鎌倉に行ってきました。

釈迦堂の切り通しを見るためです。

 

「切り通し(きりどおし)」とは山や丘などを掘削し、人馬の交通を行えるようにした道です。三方を山に囲まれた鎌倉への陸路の入口とされました。

せっかくなので、司馬遼太郎さんの『街道をゆく 三浦半島記』を読んで行きました。

 

鶴ヶ岡八幡宮から車で15分ほど、高台から広がる住宅街を抜け、奥へ奥へと山間を入っていきます。

 

車を下り、がけ崩れ注意という看板を横目で見ながら山道を進むと、ポッカリとした穴が飄然と目の前に現れます。

 

風が吸い込まれるように視線が展開します。地層のうねりが幾重にも重なっています。

 

こういう静かな場所で、往古の武者達の姿を想像し、それに浸るのは、嫌いではありません。

 

『三浦半島記』から、鎌倉について、ひっかかった言葉を抜き書きます。

簡潔で直截、閑寂さ、武者どもの世、日本初の武家の政権

 

軽小短薄の行き過ぎた社会にあって、装飾無用の「素朴で力強い」武の文化にあこがれます。