分離発注方式によるステンレスキッチンカウンター製作

 

9坪ハウス富士市S様邸のキッチンカウンターは、分離発注方式により製作しました。

 

キッチンは家事の要であり、食生活の基本を作る場所です。

 

そのため奥様にお聞きしていると、使い勝手のこだわりや機器のリクエストが沢山出てきます。


例えば、カウンターはコの字型に配置し、仮置きスペースを広くとりたい、とか。

 

浄水器や食洗機はいつも使い慣れたメーカーさんのものを使いたい、とか。

 

機器の配線や配管はゴチャゴチャせず、天板下にスッキリとまとめたい、とか。

 

ステンレス板を壁にも貼り、飲食店の厨房のようなメンテナンスしやすいキッチンにしたい、とか。

 

茶碗やお皿などは吊り収納ではなく、大容量の取り出し易い腰カウンターにまとめたい、とか。

 

 

通常のシステムキッチンでは、シンクや天板、水栓、レンジフードなど機器と組立てがメーカーさんによる一体工事となっています。

 

見積もりを取ると気づきますが、中間手数料などが含まれ、意外と高い印象を受けます。

 

責任施工なので管理は楽なのですが、クライアントのご要望にもっと自由に柔軟に応えたい...。

 

そんな場合は、分離発注を検討します。


今回のキッチンは、下地を木(ランバー材)で大工さんに製作してもらい、水栓やシンクなどは機器メーカーから物だけ取り寄せ。

 

現場監督である私が採寸し、ステンレスの天板は町場の鉄工所さんに製作してもらいました。


天板は、圧着貼りを設備屋さんにしてもらいます。

 

IHヒーターは、クライアントである電気屋さんによる発注・組立、セルフビルドです。


最後に建具屋さんに引き戸を付けて頂き、完成です。


分離発注は、全体を1度それぞれの部分に分解し、小さく分けて発注、もう一度組立て直すという過程を踏みます。

 

コストも通常価格の6~7割に落ち着き、何よりも設計の自由度が高まり、クライアントの思い描くキッチンを造る事が出来ます。

 

分離発注はとても面白い手法なので、私自身も今後積極的に展開していきたいと思います。